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​エピローグ

いつもの鍵を使いドアを開ける。

 

プラットフォームの下に輝く地球を眺める。

 

これからそこに帰るのか。いまいち実感がわかない。

 

「切符は持った?」

 

 

「…ああ、そういうことか。帰るんだったらそこの階段から降りれば戻れるよ」

 

「…ありがとうございます」

 

ゆっくりとホームの端にある階段へ歩いていく。

ひとりぼっちの人生に意味はあるのか。

"生きていることが本当に幸せ"というあの自殺者の言葉を思い出した。

​…本当の幸せってなんなんだろう。

 

「…また戻ってくるかもしれないけど、その時も宜しくお願いします」

 

「…少なくとも私のいる間は戻ってくるなよ」

彼は最後に少し寂しそうに笑っているような気がした。その姿は私の父親のようだった。

 

僕は小さくうなずいた。

世の中は理不尽だらけだ。

そんな世界で最期まで生きていられるだろうか。

 

 

​…僕は希望と不安を抱えてゆっくりと階段を下りていった。

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